子どもと向き合う時間をつくるために、40歳を過ぎて初めての転職。 自分がやりたいことと育児を両立できる環境がある

『Challenger』〜私の背中を押したひと言〜
ママでありながら、自分のやりたいこと・チャレンジのために1歩を踏み出した女性たちのストーリーを紹介します。チャレンジしようと決断した裏には、背中を押された「ひと言」がありました。「ママなんだから、自分のやりたいことはあきらめなきゃ…」と、モヤモヤを抱えるアナタの背中を押すヒントが隠されているかもしれません。
VOL.24
子どもと向き合う時間をつくるために、40歳を過ぎて初めての転職。
自分がやりたいことと育児を両立できる環境がある
酒巻梓(さかまき・あずさ)さん(45歳)
アガサ株式会社カスタマーサクセス部サポートGpリーダー
お子さま:小学5年女の子、年長男の子
★これまでのチャレンジ
「母親である私が1番に寄り添ってあげたい」
「子どもが自分を必要としている今、しっかり安心感を与えてあげたい」と強く思った
2年前に、40歳を過ぎて初めて転職したことが私にとってのチャレンジです。前職は、航空会社の子会社で新卒で入社しました。約20年、航空券の予約発券システム開発や維持管理を担当し、新しい機能によってこれまで1時間ぐらいかかっていた作業が2~3分でできるようになるなど、業務を効率化できることにやりがいを感じていました。
転職を考えたきっかけは長女が小学生になったこと。小学校入学は私たち親子にとって、とても大きな壁でした。娘は内気な性格で、初めての環境になかなか慣れることができず、毎日学校も学童も行くのがつらい状態。今考えると、家を安心できる場所にしてあげればよかったな、と思いますが、当時の私は1時間以上かけて通勤していたこともあり、毎日バタバタできちんと向き合う余裕がなくて…。残業をせずに帰って来ても、家に着くのは夕飯時。そこから寝かしつけるまであっという間で、子どもたちの話をゆっくり聞くような時間はありませんでした。
社内にワーキングママは何人もいましたが、フルタイムでバリバリやっているママが多かったため、「ここで立ち止まるのは自分の努力が足りないからなんじゃないか?」と、とても悩みました。しかし、それ以上に私自身の生き方として、「母親である私が子どもに1番寄り添ってあげたい」「自分を必要としている今、しっかり安心感を与えてあげたい」と強く思い、20年勤めた会社を離れる申し訳なさや、初めての転職への不安もある中で新天地を探す決意をしました。
在宅勤務ができる会社に転職して、子どもが学校から帰ってくる時間に家にいてあげれば、少しでも安心して学校に行けるようになるのではと願い、転職活動をスタート。今でこそリモートワークの会社も多くなりましたが、当時はコロナ禍の直前で在宅勤務の求人はほとんどありませんでした。できれば正社員を希望していましたが、雇用形態よりも在宅勤務ができる、または、出勤でも残業がないことを優先して幅広く探しました。
そんな時、以前から知っていたアガサでカスタマーサクセス部の求人が出たのを見つけ、応募しました。アガサは全社員がフルリモートの働き方。医療分野向けにサービスを提供しており、これまでとはまったく違う業界でしたが、海外メンバーとのやり取りや、顧客の要望を聞いて対応する点など、前職の経験を活かせると感じました。また、これまでも顧客の業務改善にかかわることにやりがいを感じてきたので、アガサではそこもかなえられると思い、転職を決めました。
★1歩を踏み出すきっかけをくれた「ひと言」
「仕事は誰かに代わってもらえるけど、母親の代わりはいない」
あるインタビュー記事の中で転職をしたママさんが「仕事はいざとなれば誰かに代わってもらえるけど、母親は自分だけで代わりはいない」と話されていて、私と同じ境遇のワーキングママが、同じような考えを持っていることに勇気づけられました。
子どもたちは、学校や保育園に行っていてるのでずっと一緒にいるわけではありませんが、”ママが家にいる”というだけで安心感があるようです。帰宅してきた子どものインターフォンを押す笑顔を見ると、毎日「おかえり」と玄関を開けてあげるだけでこんなに喜んでくれるんだなと私自身うれしく感じます。
★踏み出してみて感じたこと
「初めての転職・未経験の業界で、活かせるスキルがたくさんある」
前職は規模の大きな会社だったので、制度や教育なども整っていました。しかし、アガサはベンチャーのため、採用面接の際にも、「まだしっかりした教育制度が整っているわけではないので、自分で学ぶ気持ちを持ってほしい」と言われました。アガサにはさまざまな経験をしてきた「その道のプロ」が集まっていて、困ったことがあると、それぞれの知見からアイディアや解決策が出てきます。長年同じ会社で働いている人材だけだと生まれにくいコミュニケーションなので、多様な視点からの議論にはいつも刺激を受けています。
また、ベンチャーならではのスピード感も日々実感しています。大きい会社では社内の議論や決裁に時間がかかり、1つの開発に数年かかったり、中には議論の結果、実行に至らないケースもあると思います。アガサは自社開発なので、要件によっては数カ月でローンチできることもあり、顧客の要望に迅速に応えられるのは大変ありがたいです。未経験の業界ですが、これまでやってきた仕事の進め方など活かせる場面も多くあり、私自身でも驚いています。
働き方については基本フルリモートのため、やろうと思えば何時まででも仕事ができてしまうので、メリハリをつけるよう心がけています。どうしても繁忙期には業務が増えることもありますが、”夜ごはんを作る時間から子どもが寝るまでは仕事しない”とルールを決めています。
アガサは、1500の医療機関(シェア5割)の導入を目指し、製薬と医療を橋渡しするプラットフォームのポジション確立することを目指し取り組んでいる途中です。顧客数を増やすことはもちろんですが、より信頼される会社にならなければなりません。そのために私も、顧客の状況を踏まえて対応できるよう、さらに業界知識を深めていきたいです。同時に周りのメンバーの知識も高めながら、ともに成長できればと考えています。次の転職は考えていませんが、もしいつか別の環境にチャレンジをするという時に、「アガサでこれをやってきた」と自信を持って言えるよう、中途半端な状態ではなく、しっかり成長していきたいです。
★これから1歩踏み出そうとしているママたちへ
「精神的にすり減るまでがんばらなくていい。自分も子どもも大事にできる環境がある」
子どもに手がかかる時期というのは、ほんの一時期かもしれません。ただ、子どもが親のサポートを強く必要としていても、自分がやりたいことと育児を両立できる環境はあると思います。最初からどちらかをあきらめるのではなく、両方がかなう環境を探すことに目を向けてもいいのではないでしょうか。私も未経験の業界に、初めての転職をしましたが、みなさんもこれまでの経験から、未経験の領域で活かせるスキルがあるかもしれません。まずは、自分にどんな可能性があるか探るところから始めてみてほしいです。精神的にすり減るまでがんばらなくてもいいと思いますし、自分も子どもも大事にしてあげていい。それができる職場や選択肢がきっとあると思います。
「ママなんだから、自分のやりたいことはあきらめなきゃいけないのかな…」
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