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【column】

時短かフルタイムかを判断する3つのチェックポイント

【2021.04.16】

時短勤務にするか、フルタイム勤務にするかー。育休から復職する時、復職してしばらく経って仕事に慣れた時など、ワーママが定期的に迷う働き方の選択。時短かフルタイムかは、ワーママにとって大きなキャリアの選択になります。そこで、時短とフルタイムがどう違うのか、メリット/デメリットを交えて比較しながら、その特徴を紹介します。


目次
【1】時短勤務かフルタイムか迷った時は?

  • 短期的視点ではなく、長期的視点を
  • スケジュールや収支などを数値化する
  • 仕事や生活で譲れないポイントを明確に

【2】そもそも時短勤務とは

  • 「育児短時間勤務制度」という法で定められた制度
  • 子どもの年齢の上限は各会社規定による

【3】時短になると収入は変わる?

  • 労働時間に応じて給料が支払われる会社では時間に応じて減る
  • 歩合制や裁量労働制を採用している会社では変わらないことも

【4】時短・フルタイムのメリット/デメリット

  • 時間配分は子どもの年齢(成長)と共に大きく変化
  • メリット/デメリットで一概に分けられないことも多い

【5】フルタイムに戻すタイミング

  • 時短を「子どもが3歳未満まで」認めている企業は57%
  • 実際に時短勤務制度を活用しているママは26%
  • フルタイムで、残業なし・フレックス・在宅勤務など活用でやりくりもあり

【6】時短ママ・フルタイムママのスケジュール

  • 起床は6時から6時半ごろ
  • 就寝時間は、子どもと寝落ちから0時まで幅がある
  • 時短・フルタイムともに時間配分は大きく変わらず

【7】時短とフルタイムの転職事情

  • 時短の転職事例も珍しくない環境に
  • 一方で、フルタイムだと求人の幅も広がる
  • フルタイムでも働き方が多様化。フレックス・在宅勤務も可能に
  • 時短の維持ではなく、「フルタイムでどう働くか」の検討を

 


【1】時短勤務かフルタイムか迷った時は?


ワーキングママであれば1度は迷う時短かフルタイムかの選択。目の前の育児や仕事に追われて、なかなか冷静に判断できないこともあると思います。そこで、時短勤務にするべきか、フルタイムにするべきか迷った時、適切に判断できる3つのポイントをご紹介します。

1.10年後の自分の「なっていたい姿」を想像する

働き方の見直しを考える時、「心身ともにしんどい」「収入が少な過ぎる」など、“今”の状況や感情が前面に出てしまいがちですが、もっとも大事なのは長期的な視点。10年後が難しい場合は、5年後でも良いので、少し先の理想の姿を想像してみてください。これは仕事に限らず、マイホームが欲しい、子どもを受験させたいなどプライベートの姿でもOKです。その姿を明らかにすることで、それを実現するために今どうしたら良いかという判断ができ、数年後に後悔することが少なくなります。

2.日々のスケジュールや、1カ月の収支バランスを計算する

仕事と同じで、判断材料として分かりやすいのが数値化。働き方と収入を数値化し、それを何年続けるかなどを計算するとすっきり腹落ちした答えが出せることも。気をつけたいのは、時短勤務の場合、収入も相応に減るのが一般的ですが(詳しくは後述)、フルタイムだからといって収支がプラスになるとばかりは言えないこと。たとえば、フルタイムや残業をして働く時間、民間サービスに家事・育児の代行を頼む場合は支出も増えます。

3.生活・仕事それぞれで譲れないことを比較する

これは個々人の生き方、こだわりの部分。仕事においても家事・育児についても、こうすればできるというノウハウは分かっていても、「自分はこうしないと気が済まない」「絶対にこうしたい」というスタイルは誰もが持っていると思います。たとえば、「1人の時間が絶対欲しい」「1日8時間以上は寝たい」「あの同期には負けたくない」など。そんな絶対に譲れないことは、我慢すると後から必ずほころびが生じるので、そのポイントだけは明確にしておくことをおすすめします。


【2】そもそも時短勤務とは


そもそも時短勤務とはどういう制度なのか、あらためて簡単に説明します。
時短勤務は、育児・介護休業法で定められている「育児短時間勤務制度」というもの。「3歳に満たない子を養育する労働者に関して、1日の所定労働時間を原則として6時間とする短時間勤務制度を設けなければならない」というもので、勤めている会社の規模や制度に関係なく、本人が申請すれば利用できます。つまり法で定められているものなのです。

ただ、この法で定められる「3歳まで」というのはあくまで最低ラインで、子どもが「小学校入学まで」や「小学校卒業まで」など、子どもの年齢の上限を高く設定して制度として取り入れている企業も少なくありません。

一方で、当社の調査「ワーキングママアンケート~働き方~」によると、実際に時短勤務制度を活用しているのは26%。時短勤務の制度があるからといって、実際に活用しているのはワーキングママのうち4人に1人ほどという実態もあります。

▶「ワーママ100人アンケート~働き方~」を見る


【3】時短になると収入は変わる?


働く時間が短くなると、収入がどう変わるのかは気になるところではないでしょうか。労働時間に応じて給料が支払われる会社では、勤務時間が短くなった分、収入は減るのが一般的です。毎月の給与だけでなく、賞与についても短くした時間の割合が適用されることが多いため、年収として考えるとかなりのダウンになる人も少なくないでしょう。実際に、当社の調査「ワーキングママアンケート~年収編~」によると、平均年収が産休前後で約100万円ダウンしているという少しショッキングな数値も見えてきました(下表)。
ただし、歩合制や裁量労働制を採用している会社では、労働時間が直接、収入に影響しないこともあるので、時短勤務でも給料や賞与が変わらないというケースもあります。

このように、時短勤務は法で義務づけられていますが、給料や賞与のあり方は各会社の就業規則により異なりますので、時短勤務を活用する際は所属企業の規程をよく確認する必要があります。

▶「ワーママ100人アンケート~年収編~」を見る


【4】時短・フルタイムのメリット/デメリット


時短にするか、フルタイムにするかは、端的にいえば、24時間という1日の限られた時間をどの程度、仕事もしくはプライベートに費やすかを決めるということです。出産前であれば、仕事もプライベートも関係なく、可能な限り仕事に費やすという生活であった人も、出産して育児と両立をしなければならなくなるとそうはいきません。1日のうち一定の割合は育児に時間を割かなければならない中で、どこまで仕事ができるか。結論から言うと、この時間配分は子どもの年齢(成長)とともに大きく変わってくるものです。当社の調査「ワーママ100人アンケート~働き方~」などで寄せられた実際のワーママの声をメリット/デメリットに分けてご紹介します。


<時短勤務のメリット>

  • 仕事帰りに病院や買い物に行けるなど、時間的にも精神的にも余裕がある
  • ラッシュを外して通勤できるので心身ともに負担が少ない

<時短勤務のデメリット>

  • 短くした分だけ給与や賞与など収入に影響が出ることも(各社規程による)
  • 時短を理由に、産前と違う業務になったり、やりがいを失うことも(マミートラック)
  • 仕事にコミットできず、長期的なキャリアアップの足かせになる可能性も

<フルタイムのメリット>

  • 給与や賞与など収入に影響が少ない
  • 出産前と変わらない仕事内容や量にコミットできる
  • 長期的なキャリアアップにも影響が少ない

<フルタイムのデメリット>

  • 家事・育児の時間を十分に確保できず、ワンオペだとかなりつらい
  • 家事・育児を代行する場合、それなりの出費が伴う

そのほか、時短・フルタイムの働き方に関する意見
<時短>こんなに給与や賞与が減額になると思わなかった(メーカー・32歳)
<時短>時間は短くても、仕事量はフルタイムの時のまま(IT営業・30歳)
<時短>夫が単身赴任でワンオペなので、時短じゃないと働き続けられない(サービス・38歳)
<フル>平日は戦争のよう。家事は週末にまとめてするしかない(エンジニア・31歳)
<フル>基本は残業なしなので、長時間労働は避けられている(コンサルタント・40歳)
<フル>時短より明らかに、仕事に注力できるようになった(IT企画・39歳)


【5】フルタイムに戻すタイミング


法で定められている時短制度は「子どもが3歳になるまで」ですが、企業によってそれ以上長く利用できこともあります。大きく分けると、子どもの年齢が3歳、小学校入学まで、小学校3年生まで、小学校6年生までというパターンが多いようです。厚生労働省の「平成 29 年度雇用均等基本調査」によると(下表)、時短を「子どもが3歳未満まで」認めている企業が半数以上となっていますが、4割程度は3歳以降も時短制度を活用できることが分かります。

企業としては、長く時短勤務制度が活用できるよう幅を設けている一方で、前述の当社アンケートで時短勤務制度を活用しているのは26%にとどまっているのは、メリット/デメリットでも紹介した「時短にしたが業務量は変わらなかった」「仕事が終わらず、結局家に持ち帰る」「給与の減額が厳しい」といった状況によるものとも考えられます。今は働き方も多様化していて、在宅勤務やフレックスといった働き方ができる企業も増えています。また、「フルタイム=残業あり(夜まで働く)」ではなく、フルタイムでも所定時間内で仕事を終えるという人もワーママに限らず増えていますので、子どもの体調や保育園の生活が安定してきたタイミングでフルタイムを検討してみても良いかもしれません。


【6】時短ママ・フルタイムママのスケジュール


平日は1分1秒が惜しいほどのワーママにとって、どのように時間をやりくりすべきかは永遠の課題です。mogのサービス登録者に1日のタイムスケジュールを聞いたところ、時短・フルタイムともに起床は6時から6時半ごろでしたが、就寝時間は子どもの寝かしつけと同時という方と、その後にフリータイムを設けて0時ごろまで寝るママに分かれました。

■フルタイム(9~18時/フレックス勤務)Aさんの場合

 

■時短勤務(9~17時:1時間マイナス)Bさんの場合


▶「ワーキングママアンケート~平日のタイムスケジュール編~」を見る


【7】時短とフルタイムの転職事情


働き方改革で働き方の多様化が始まり、さらに新型コロナウイルスの影響でこの1年で在宅勤務・フルリモート・テレワークなどの導入が劇的に進みました。数年前までは時短ママの転職は非常に難しいとされていましたが、このような環境の変化もあって、時短の転職事例も珍しくなくなってきていて、ママリブラでも「時短勤務可能な求人」を多数掲載しています。

ただ、まだまだ勤務可能な時間が長ければそれだけ求人の幅が広がるというのは現実。「やはり長時間働くことが求められるのか」と残念に思われる方もいるかもしれませんが、注目していただきたいのはフルタイムの働き方の変化です。くり返しになりますが、フルタイムといえば残業が当たり前で、土日も必要があれば働くといったワークスタイルが普通だった時代ではもはやなくなっています。フルタイムでも残業や休日出勤がないというだけでなく、フレックスや在宅勤務などの活用も増えています。

大事なのは、このような働き方がワーママに限らず広がっているという点。ワーママだけだと肩身の狭い思いをすることや、仕事を制限されてしまうということもあったかと思いますが、今はそうではありません。フルタイムを選択したからといって「覚悟しなければ!」と必要以上に気負わなくても大丈夫。ワーママでも無理のない範囲でフルタイムで十分に活躍できる環境になってきています。

慣れない子育てと仕事の両立で、復職当初はどうしてもフルタイムで働く自信のないママもいると思います。特に入園したての乳幼児は発熱などの体調不良も頻繁で、なかなか仕事にコミットすることが難しい環境です。しかし、お子さんの体調や園の生活が安定したタイミングで、少しずつ仕事の範囲を広げてみてはいかがでしょうか。


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