時間的制約や呼び出しがあるので、突発対応などは依頼できないですよね…。

Q.育児中のママさんは、時短勤務や残業なしなどの時間的制約があったり、お子さんの病気で保育園からの急な呼び出しがあったりしますよね。短納期の仕事や突発的な対応、土日や夜に対応が必要な仕事は依頼できないと思うのですが…。
A.それが…できるんです。「ママだから」というだけで、仕事内容を限定するのはもったいないこと
ワーキングママにルーチン業務やサポート業務以外ができるのか?前例がないと具体的なイメージは持ちにくいですよね。でも実際に下記<事例1、2>のママさんたちのように、家庭や社内で工夫をして仕事に情熱を注いでいる方が大勢います。『ママリブラ』のご登録者も、そういうママたちです。たとえば、突発的な顧客対応や数値目標の達成が求められ、一般的にはワーママには不向きと思われている営業職などでも、しっかり成果を出しているママはたくさんいます。
下記の事例のほかにも、私の知っている中には、片道3時間かけて実家の親に来てもらう方や、ご夫婦で営業をしていて、それぞれ顧客訪問を入れる曜日を決めておき、お子さんの急な体調不良で休まなければならなくても、どちらかが対応できるように体制を整えているという方、月末の3営業日はベビーシッターを利用して残業してノルマを追うと決め、最終日は仕事を早めに切り上げて、お子さんも含めてチームメンバーみんなで打ち上げをするという方、さらに出張時にお子さんと移動して出張先付近の実家に子どもと一泊するという方もいて、みなさん本当にパワフルです。
ワーママたちが一般的に行っている工夫として、「夫や家族とのスケジュール調整」「民間サポート(ファミリーサポート、ベビーシッターなど)の利用」「仕事のチームタスク化」「チームメンバーとの情報共有の徹底」などが挙げられます。
小さなお子さんがいると、どうしても勤務時間に制約はありますし、保育園からの急な呼び出しも避けられません。それでもいろんな工夫をして、最大限責任を果たし、成果を出そうという意欲的なママはたくさんいます。ワーママだからということだけで、この仕事は難しいと決めつけたり、仕事内容を限定するのはもったいないことです。個人のスキルを見極めて、活躍できる場を用意してみてはいかがでしょうか。
<事例1>
A・Hさん(36歳)広告業界の法人営業/お子さんの年齢:3歳、0歳9カ月
保育園からの呼び出しがいつあってもいいように、常に業務は前倒しで進めています。資料は共有フォルダに保存、メールにはすべてCCを入れて、業務の進捗をオープンにすることも心がけています。また休日出勤や残業は、早めに夫とスケジュール調整することで乗り切っています。
<事例2>
C・Oさん(37歳)インターネット業界のマーケティング/お子さんの年齢:4歳、1歳
突発的な保育園からの呼び出しは避けられないですし、今は時短で勤務させてもらっているのでチームに負担をかける分、率先して後輩の指導をしたり、また私が拾えそうなボールは積極的に拾うなど、組織に貢献できることは何かを考えて仕事をしています。
POINT
★時間的制約や保育園からの呼び出しに対応できるよう、ママ側も工夫をこらしている
★責任や成果を求められる仕事に情熱を注ぐママはたくさんいる
★ワーママだからというだけで、仕事内容を限定するのはもったいない

私が答えます
株式会社mog代表取締役社長 稲田明恵
大手人材会社にて、人材紹介の法人営業を経験後、20代で事業責任者として新規事業の立ち上げを経験。その後、人事マネージャーとして人事労務の運用、研修・採用領域を担当。第1子の出産を機に、業界初のワーママ向けボランティアマッチング事業を展開。2019年、株式会社mogを設立